私っていつ死んだんだっけ事件
東京に住んで約2年が経ちました。
今では東京にも慣れ毎日楽しく過ごしていますが、引っ越しが決まった時は関西から離れたくなくて、ジェイに対して初めての一人ストライキを実施ししたことも今ではいい思い出です。
さよなら関西、はじめまして東京
東京に引っ越した原因は、ジェイが東京の会社に転職を決めたことがきっかけでした。
私は仕事もあったのでキリの良いタイミングで東京に引っ越すこととし、先にジェイだけ東京へ引っ越すことに。
約5か月の遠距離恋愛の始まりです。…と言っても、ジェイは毎週末大阪に帰ってきていたので、遠距離っていうほどの距離を感じることもありませんでしたが、それでもせっかくカナダから日本へわざわざ移住して来てくれたのに、週末だけしけ会えないのは寂しかったです。
ようやく5か月が経ち、働いていた仕事がキリの良いタイミングになったので、仲の良い友や家族に別れを告げ、私は涙と共に故郷を離れました。
ジェイの出待ち
すたこらさっさと遠路はるばる「なんでやねんの尼崎」から「てやんでいの東京」に着きました。
引っ越しの荷物は、トラックで運んでもらっているので気軽なものです。
5か月前、先に東京に引っ越してきていたジェイが最寄りの駅まで迎えに来てくれました。
毎週末会っているとはいえ、これから始まるジェイとの東京生活に胸を躍らせ、少しばかり嬉し恥ずかし状態です。
改札前で待っていたジェイも何だか恥ずかしそうで、嬉しさが滲み出ていました。
私の襲来を心ときめかせ待ってくれていたなんて何て平和野郎なんでしょう。
これから地獄の生活が待っているかもしれないのに幸せな奴です。
しかもスモールギフトまで持参しているとは、なんてキザな奴。
私は胸をときめかせました。
ただ、次の瞬間、私の人生で3番目位に反応に困る瞬間がっっ!
ジェイが恥ずかしそうに渡してきたものとは・・・
そう、ジェイは綺麗な花束を私に…という気持ちで、まさかの仏花の花束を用意し、改札の前で数十分も待ってくれていたのです。
本当に反応に困りました。
あれ?私っていつ亡くなってたっけ?と自分の行動を振り返った程です。
ジェイは、きっと私が喜んで涙を流しながら受け取ってくれると予想しているのではないでしょうか。
120点満点の笑顔でこちらを見つめています。
私は選択を迫られていました。
何も知らないふりをして、この仏様に飾る花を受け取り、心底喜ぶフリをするか、
純粋を絵にかいたような何も疑っていないこの熊に真実を伝え、今後の更生を願うか。
選択を迫られた時間は僅か数秒です。
私は一瞬のうちに2択の行く末を想像し、苦渋の想いで後者を選びました。
何故なら、間違いを伝え、ジェイが恥ずかしがる姿をもっと見たかったから。(ッデン!)
ジェイが用意してくれた花束は仏様にお供えする花であること、この花を私に渡すということは、"I will kill you(お前を殺す)"という意味だということを伝えたところ、
花屋で一番前にあり、とても日本らしくて綺麗な花だから買ってしまった。
とのこと。
二人で初っ端から駅で大笑いしました。
もちろん、仏花であれ他の花であれ、ジェイがわざわざ花束を持って駅で待ってくれていた事は本当に嬉しくて、東京生活に対して不安でしたが、ジェイとならやっていける!と思えた瞬間でした。
それにしても花屋のおっちゃんも外国人が仏の花を買うはずがないんだから、英語話せなくても、身振り手振りジェスチャーで「この花は、まんまんちゃんにギフトしてチーンってする花だよ」って伝えてやれよと思った東京初日の夜でした。
※まんまんちゃんとは仏様のこと。関西人には常識だが、その他地域では言わないと聞きました。
あれから2年経った今では、ジェイも日本の文化を色々と勉強したので、仏の花を私に渡した醜態も今ではいい思い出となっております。
ジェイのおっちょこちょーなエピソードはめちゃくちゃストックが溜まってるので、たまに伝えていけたらと思っています。(ごめんジェイ)