ジェイの家族がカナダからやってきた!【電車編】
日本での旅行中、移動は基本電車でした。
カナダは車社会。電車を日常的に使うのは都市部のみです。
ジェイの家族も、カナダでは常にマイカー移動なので、日本人が日常的に電車に乗っている状況に度肝を抜いていました。
↓その他ジェイの家族話
電車が来るまでのひとコマ
電車への乗降をスムーズにする為に、日本のホームには人が並んで待つ場所にマークをつけてありますよね。
このように駅が混まないように日本人が工夫している事にジェイの家族はいたく感銘を受け、駅がガラガラであっても日本人を真似して縦一列に並び「私達も日本人のように秩序を守れているかしら♪」とキャッキャしていました。
同じ距離を歩いているのに、万歩計のカウント数が同じではない事に憤慨する父
日本での旅行中、想像以上に毎日歩いていたので、いつも電車が来るまでの間、
自分達の歩数を確認するという楽しみを見出していました。
ある日、みんなでガラガラのホームに着き、次の電車が来るのを待っている際、いつもと同じようにスマホの歩数を確認しました。
すると、同じ距離を歩いているはずの全員の万歩計の数が違う事に気がついたジェイの父。
ジェイダディ:
「なんで同じ距離を歩いているのにこんなにも、カウント数が違うんだ!?
足の長さが違うにしても、ママが5000歩で僕が3800歩なのはおかしいよ!」
ジェイママ:
「仕方ないわよ。あなたはのんび~り歩いて、私はあっちいったりこっちいったりしているんだから。」
ジェイダディ:
「僕は納得できない!次の電車が来るまで時間があるから、【誰のスマホが一番正確に歩数をカウントしてるか確認ゲーム】を始めよう。
みんなであそこのマークまで歩数を数えながら歩いて、どの携帯が一番正確に歩数を計ってくれてるか確かめ合うんだっ!
さぁ、じゃぁ僕から始めよう。行ってくるよ!ワン・トゥー・スリー・フォォー・・・・・・」
人がいないことを良いことに、大の大人が5人も集まって駅のホームでカウントゲームを始めだしました。
ジェイダディ:
「僕は10歩で来られたよっ。次はママがやってみなさい!」
ジェイママ:
「良いわよ~!私の携帯はiPhoneだから絶対に正確よ。私の足が短いことを馬鹿にしたから、私もそこまで10歩でいってやるっ。」←ノリノリでゲームに参加
ジェイブロ:
「僕も!僕も参加したいっ。こういうのは正確ではないんだよ。GPSと照らし合わせて計ってるだろうからね。(この後もうんちくが続いたが聞いちゃいない)」
私とジェイは、ゲーム開始時は大和魂が働き、周りの目が気になり若干恥じらいを感じていたのですが、自分の歩数を確認したいという欲求に逆らうことが出来ず、全員参加型のゲームとなってしまいました。
全員が次のマークまで歩数を進め、手元のスマホで歩数を計った結果・・・
多少の誤差はありましたが、ジェイママの歩数も11.2歩位と比較的正しい結果に!!
あんなに憤慨していたジェイの父親ですが、正式にみんなの前で実証してしまったので、認めざる負えないという顔をしておりました。
お父さんはローマ字読みが苦手
日本人には馴染みのあるローマ字読み。
外国人の為に、駅名をローマ字表記にしていますが、たまに何て読めばいいのかわからない駅名もあるそう。
日本に約3年住んでいるジェイでさえ、ローマ字読みにはいまだに苦労している様子。
ジェイのお父さんが「覚え間違い、または、言いにくいから独自路線に走って最後まで覚えなかった言葉達をご紹介します。
①秋葉原→【グアテマラ】
多分、5文字という事と何となくの韻が似ていたのでしょう。
②JR(ジェイアール)→【ジュニア】
JRはずっとジュニアジュニアと言っていました。ジェイアールと読むんだよと伝えてもジュニアの方が可愛いと言い、最後までジュニアパスって言っておりました。
③上野→【IKEA(イケア)※外国人はイケアをアイケアと呼ぶ】
上野を"UENO"とローマ字で書いたら、"IKEA"に見えるらしい。もはや理解不可能。
他にも面白い覚え間違いが沢山あったんですが、なんせ2年前の記憶なので思い出せない。
また思い出したら追記します。
満員電車はつらいよ
やはり、東京の電車はラッシュ時間に乗ると、自動ムンクの叫び生産工場となるほど、人間同士が押し合い圧し合いになります。
基本はラッシュ時間を避けていたのですが、帰宅時間が17時を過ぎてしまうと、「WELCOME TO TOKYO」の洗礼を浴びてしまいます。
一度、満員電車に乗ってしまった際、次から次へと人が乗車してくるので、私達はドアから一番遠いところまで押し込まれたことがありました。
ジェイ:
「これは降りる時、大変だな・・・・。弟よ。次の駅で降りるから、もし全く動けない状態だったら、日本語で「オリマス」と言うんだよ。そうすると、周りの人が下界へといざなう道を作ってくれるから!」
ジェイブロ:
「わかった!降りられなかったら大変だもんね。頑張るよ!」
そして次の駅に着き、みんなで降車しようとしたのですが、やはり乗っている人達は微動だにしなかったので、私とジェイは小声で「すみません、おりま~す」と言いながらドアの方に進んでいきました。
すると、後方の方から社内全体に響き渡るかの如く澄み切った大声が聞こえてきます。
「Heey…ありますっ!エクスキューズミー…あります!!……ありまーすありまーす!!!」
車内アナウンスでも入ったのかと疑うほど、それはそれは大きな声で、周りの人に自分が降りることを訴えかけています。
でも覚えたての日本語は、やはり弟には難しかったらしく、「降ります」と教えた言葉が「アリマス」に変更されていました。
周りの人たちも、弟の鬼気迫る物言いと必死の形相に、道を開けなければヤバいと思ってくれたのでしょう。
弟は私たちよりも先に電車を降りていました。
電車を降りた後の弟の顔はスッキリ、私達は弟とは赤の他人の振りをしてやり過ごしました。
~つづく~