カナダ人の旦那をついに狩猟(入籍)しました。役所に提出編
親友や家族への報告をすませ、いざ役所へ提出なり~です!
カナダ人と結婚するのに必要な書類
カナダ人と入籍するには、婚姻届以外にも必要な書類があります。
それは、「婚姻要件具備証明書」 なるものです。
「こんいんようけんぐびしょうめいしょ」とは何ぞや?と思い調べたところ、下記のサイトを見つけました。↓
カナダには戸籍がなく、個人の出生や婚姻情報を国が一元管理していません。つまり、国が把握している情報だけでは、その方が結婚できる条件を揃えているか判断できないんですね。そのため、自らが「結婚するにあたって法的(独身であることなど)に問題ありません」と宣誓する方式になっています。
https://visaconsultant-lawer.com/marriage-procedure/canada/
カナダには戸籍が無いとのこと。
結婚するにあたり、ジェイはカナダ大使館に行って、役人の前で署名をしなければならないそうです。
「この度、私こと”ジェイ”は、美しく可憐で優美な日本人女性”えむ”と結婚することとなりました。したがって、此処に宣誓することとします。」と言ったとか言わないとか。(※言ってません。宣誓はないので私の中で勝手に作り上げた妄想をお届けしています。署名は本当。)
実はこの「婚姻要件具備証明書」、何度目かの言い争いの中でジェイに事前に取りに行かせていたのです。
あれは去年の年末、頑なに婚姻届けの提出を嫌がっていた頃。
ジェイに、いつでも結婚できるように念のため書類を取りに行かせていたのです。
婚姻要件具備証明書は鮮度が大事。3か月を過ぎた用紙は無効。
コロナが原因で、いつでも結婚できるようにと用意させておいた書類をついに活用する瞬間が訪れました。
念のため、再確認で必要書類に不備が無いか確認したところ「婚姻要件具備証明書」は3か月以内のものであることと記載アリ・・・。
まさかの早めに取りに行かせていたことが仇となりました。
これは大変だっ!とのことで、ジェイに急いでメールを送らせます。
”婚姻届けを提出したいが、カナダ大使館で取得した書類は作成から3か月を過ぎてしまっています。再発行は可能でしょうか。”
メールを送った次の日、カナダ大使館から返信がありました。
”現在、コロナの影響でかなり忙しい日々です。書類の期限が切れているとのことですが、現在大使館では再発行の手続きはできません。なんせ忙しいもんで。”
まさかの「親切さが売りのカナダ」に振られました。
せっかくジェイが結婚する気になっているのに、出鼻を挫かれています。
これは私の出番だとばかりに、今度は私が役所に電話!
えむ:
「実は入籍をしたいのですが、手元にある婚姻要件具備証明書は期限が過ぎてしまっているんです。
カナダに問い合わせて再発行してほしいって言ったのに、「今はそれどころじゃないんじゃい。」って振られてしまったんです。期限切れてるんですが、入籍って出来ませんか~~~~。泣」
役所の女性:
「あぁ~。コロナの影響でどこも非常事態ですもんね。確認したところ、婚姻届けを提出する際に役所でも別の宣誓書を記載していただくことで対応しますよ。」
まさか!なんと!日本の役所が柔軟に対応してくれるとのこと!
日本人は固い考えしかないからダメダメ~、特に役所の人間は頭がカッチコチなんだから~、とジェイに説明していた自分が恥ずかしくなります。
捨てる神あらば拾う神ありです。日本もまだまだ捨てた国ではありません!
婚姻届は我が町尼崎の豪華乱舞バージョンで。
現在東京に住んでいますが、私の本籍は未だに尼崎です。
私の両親に保証人になってもらったこともあり、婚姻届けの用紙は尼崎がデザインした婚姻届を使うこととしました。
こんな派手な婚姻届を受け取ってくれるのか不安で調べてみると、最近はそれぞれの市や区で、様々な婚姻届を作成しているとのこと。
足立区は東京オリンピックバージョンでした。
尼崎の婚姻届は、【尼崎が誇る”工場地帯の写真”を中心に、中国かと見紛うほどの自転車族が多いことで有名な”自転車のまち尼崎”も掲載。
ピンクを主体とした女子が好きそうなカラーを使用することで一見おしゃれに見える装いへ変装することに成功】というようなデザインでした。
場違いな私達。役所はマイナンバー申請者で溢れかえる。
コロナ生活が始まって約2か月、私は一切電車に乗っていません。
3密を避ける生活をしていましたが、今日は万全の準備をして電車に乗り役所に行かなければなりません。
当日は久しぶりの電車や、人込みにかなり緊張しながらも役所に到着。
常にマスク装着、除菌アルコールを見つけたら前回の除菌から30秒経っていなくても更に手に塗りたくる徹底ぶりです。
現在、役所は特別給付金を提出する際に必要な「マイナンバーカードを作成したい人たち」で溢れかえっていると噂には聞いていました。
役所に着くと、かなり混雑していた時期は過ぎたのか、めちゃくちゃ混んでいるという印象は無いにしても、なんだかみんな暗い表情。役所で案内してくれる人も顔を防護マスクで覆い案内しています。
こんな世の中なのに私達結婚していいのかな・・・と暗い気持ちになってしまいましたが、私達の入籍手続きをしてくれた方に優しく対応していただき、「おめでとうございます」と言われた時はほっこりしました。
無事にお役所関門を通過。人妻の称号を授かる。
受付で期限切れの婚姻要件具備証明書、宣誓書と共に婚姻届を提出、20分位の審査の後無事に私達の入籍が受理されたとの報告がっ!
これで晴れて「ジェイの嫁」となることに!
役所の男性:
「足立区では入籍された方専用に記念写真ブースを設けてるんですよ。もしよかったらどうですか??」
ジェイ:
「(私に確認もせず)”YES!YES!” お願いします!」
役所の男性:
「それではこちらにどうぞー!そこにある道具も勝手に使ってくださいねー♪」
周りを見渡せば、コロナの所為で殺伐とした役所の人間や足立区民。
場違いに設置されている”We’ve Just MARRIED"とデカデカと書かれたブース。
私は心底後悔しました。
若干顔を引きつらせながら何とか笑顔で撮影に成功。
あの時は恥ずかしかったですが、今となっては撮影して良かったなと思っています。
コロナで先が見えないご時世ですが、早く落ち着いてほしいなと心底願います。
このままじゃ本当に手続きを終え入籍しただけで、BeforeとAfterで何も変わっていません。
名字が変わった位です。
早く結婚式を挙げて、大好きな家族や友人みんなでわんさか楽しみたいな~と思うところです。
ちなみ入籍したことを友人に報告した際に何故5/11に入籍したのかと聞かれることがあります。
何かの記念日?と・・・。
いいえ。書類が全て手元に揃い、必要箇所に記載が完了した日なだけです。
なにも特別な出来事があった訳では無いので友人に説明する際、期待に応えられるようなイベント名をお伝えできません。
まぁ、これからは5月11日は「必要書類を全て揃え役所に戦いを挑み、無事にジェイとの契りを交わした日」として設定したいと思います。
区役所で入籍手続きをしている時は、無事に書類が通るかということだけに集中しており、特に感傷に浸る暇もなかったのですが、自宅に帰ると急にじわじわと実感が・・・。
ただ、コロナの所為でレストランに食事に行きたくても今は我慢の時。
私たちはちょっとだけいつもより値段設定高めのイタリアンをウーバーイーツで注文しました。
その料理の美味しいこと美味しいこと。
料理そのものも美味しかったのですが、そこに「あぁ~結婚したんだなぁ~」というエキストラスパイスを速水もこみち並に上から振りかざしたので、通常運転で終わりかけていた夕食が素敵な時間へと変わりました。
プロポーズされた時に用意してくれていたシャンパンがあり、何かイベントがあれば飲もうねとずっと冷蔵後に保管して約1年、ようやく栓を開ける時がきました!
目の前でピザをむさぼるジェイを見ても、料理とシャンパンの美味しさで目がかすみ、なんだか愛しさが湧くというミラクルが起きた、そんな夜でした。